19日のNY株式相場は4日ぶりに反落。前日までの大幅3日続伸で利益確定売り圧力が強まるなか、小売り株や金融株が下落したことに加え、前日の大幅高の要因となったモデルナの新型コロナウイルス・ワクチンの試験結果について懸念を示すレポートが発表されたことが重しとなった。ダウ平均は朝方にわずかに前日終値を上回ったものの、終盤に大きく下落し390.51米ドル安(-1.59%)とほぼ一日の安値で終了。ボーイング、プロクター・アンド・ギャンブル、シェブロン、エクソン・モービルが3%超下落したほか、決算が嫌気されたホーム・デポもダウ平均を押し下げた。S&P500は前日終値を挟んでもみ合ったが、終盤に売られ、1.05%安で終了。ハイテク株主体のナスダック総合も0.89%高まで上昇し、0.54%安で終了した。S&P500の業種指数は、エネルギーの2.89%安を筆頭に全11セクターが下落した。
医療関連ニュースサイトのSTATが、モデルナが開発中のコロナ・ワクチンの試験結果について一部の重要な情報を公表していないとして、試験結果の信頼性に疑問を呈したことでセンチメントが悪化した。モデルナは後日追加のデータを開示するとしたが、株価は10.41%安と急落した。寄り前に決算を発表したホーム・デポは、売上高が7%増加したものの、コロナ関連の特別費用が増加したことで10.7%の減益となった。株価は2.95%下落し、1銘柄でダウ平均を50ドル近く押し下げた。オンライン販売が大きく伸びたウォルマートも一時3%超上昇したが、2.12%安で終了した。前日に軒並み大幅高となった金融株も反落。ウェルズ・ファーゴが5.75%安、バンク・オブ・アメリカが3.14%安となったほか、シティグループ、ゴールドマン・サックスも2%超下落した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 24577.48 24599.50 24202.96 24206.86 -390.51 -1.59
S&P500 2948.59 2964.21 2922.35 2922.94 -30.97 -1.05
NASDAQ 9227.46 9317.25 9183.25 9185.10 -49.72 -0.54
CME225先物 20600.00 20680.00 20355.00 20385.00 -145.00 -0.71
FT100 6002.23 6002.23 6002.23 6002.23 -46.36 -0.76
DAX 11200.92 11201.18 10936.07 11075.29 16.42 0.14
為替(ドル/円) 107.31 108.07 107.28 107.71 0.39 0.36
WTI先物 32.39 32.91 31.13 31.96 0.31 0.98
金(Gold)先物 1734.80 1751.60 1727.20 1745.60 11.20 0.65
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。