19日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比1.89%高の24388.13ポイントだった。中国企業指数は1.61%高の9883.37ポイント。メインボードの売買代金は概算で1259億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は終日、ほぼ全面高で推移した。経済活動の正常化が順調に進むとの期待が高まり、幅広い銘柄に買いが波及した。米バイオベンチャーのモデルナ(MRNA)が18日、新型コロナウイルスのワクチンの初期の臨床試験で効果が確認されたと発表したほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が無制限の金融支援策を続ける姿勢を示し、投資家心理が強気に傾いた。18日のNY株式相場と原油先物相場の上昇も好感された。ただ、上昇率が2%を超えると利益確定売りが出て、終値は同水準を割り込んだ。セクター別ではエネルギーと一般消費財、情報通信が高い半面、医療・ヘルスケアと通信が下げた。
ハンセン指数を構成する50銘柄のうち48銘柄が上昇。時価総額の大きい国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が買われた。景気回復期待を背景に、キャセイ・パシフィック(
00293)を傘下に抱える太古A(
00019)や海外売上比率の高い申洲国際集団(
02313)、創科実業(
00669)は4%超高。JDドット・コムなどの大型IPOが続くとの見方から、香港証券取引所(
00388)も大きく買われた。半面、豚肉大手の万洲国際(
00288)と携帯通信最大手のチャイナ・モバイル(
00941)が反落した。
そのほか、中国南方航空(
01055)やトラベルスカイ・テクノロジー(
00696)、北京首都国際機場(
00694)など運輸関連株の上昇が目立った。中国半導体ファウンドリー大手のSMIC(
00981)も大幅高。一方、金鉱株の招金鉱業(
01818)、環境保護関連の東江環保(
00895)が大幅に下げた。