15日の香港市場は神経質な展開か。ハンセン指数は前日に3日続落して4日以来の安値で引けたとあって買い戻しが入りやすい半面、米中対立の再燃への警戒感がくすぶる。ハンセン指数が心理的節目の24000ポイントに近づく水準では上値が重くなりそうだ。きょう午前に中国国家統計局が発表する4月の鉱工業生産など主要経済指標の結果を受け、相場が上下する展開もあり得る。
トランプ米大統領は14日放映のFOXビジネステレビのインタビューで、中国の新型コロナウイルスへの対処を批判し、「わが国は中国との関係を遮断することもできる。そうなれば(対中貿易赤字の)5000億米ドルを節減できる」と語った。また、米連邦職員向けの年金基金を運営する連邦退職貯蓄投資理事会(FRTIB)は13日、中国株への投資を延期すると発表した。
14日のNY株式相場はダウ平均が377.37米ドル高と4日ぶりに反発したものの、朝方には458米ドル下げる場面があった。ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに反発。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州銀行最大手のHSBC(
00005)や香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)、公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が香港終値を下回った半面、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)、生保大手の中国平安保険(
02318)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が上回って引けた。