12日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比1.45%安の24245.68ポイントだった。中国企業指数は1.59%安の9832.10ポイント。メインボードの売買代金は概算で893億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は安く寄り付き、序盤に下げ幅を拡大してほぼ全面安となった。中国・武漢市や韓国で集団感染が再び発生していると伝わり、感染の第2波を警戒する売りに押された。寄り付き後に中国国家統計局が発表した4月の生産者物価指数(PPI)の下げ幅が3.1%と市場予想を上回ったことも嫌気されたもよう。もっとも、ハンセン指数が下値支持として意識された50日移動平均(大引け時点で24162.19ポイント)を割り込む場面では買い戻しが入り、結局同水準を守って終えた。幅広いセクターが下げるなか、医療・ヘルスケアと情報通信が逆行高を演じた。
ハンセン指数構成銘柄では、原油安を受けて中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)が軒並み安。香港コングロマリットの太古A(
00019)と長江和記実業(
00001)、食品株の中国旺旺(
00151)、不動産株の長江実業集団(
01113)と中国海外発展(
00688)も大きく売られた。半面、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が買われた。
そのほか、朝方に増資計画を発表した華潤ガス(
01193)が大幅安。石油関連のシノペック石油工程技術服務(
01033)と中海石油化学(
03983)、新エネルギー発電の大唐新能源(
01798)も下落した。半面、農機大手のファースト・トラクター(
00038)が9%超上昇した。自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)は、武漢市政府が支援を検討中との報道を手掛かりに買われた。