週明け11日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前営業日比1.53%高の24602.06ポイントだった。中国企業指数は1.24%高の9990.48ポイント。メインボードの売買代金は概算で1036億5000万HKドルだった。
ハンセン指数は前週末の米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いた後に上げ幅を広げ、前場はおおむね24700ポイント付近でもみ合った。米中対立に対する警戒感が後退したほか、新型コロナウイルスの防疫措置として各国が講じてきた経済活動の規制を緩和する動きが拡大していることを好感。中国の金融緩和への思惑や、景気刺激策の本格化に対する期待から本土市場で上海総合指数は一時心理的節目の2900ポイントを回復したことも投資家心理の改善につながった。ただ、上海総合指数が中盤以降に同節目を割り込み、マイナス圏に沈むと、後場はハンセン指数が上げ幅をやや縮小。終値は4月29日以来の高値を更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、13日に2020年1−3月期決算を発表するITが大手のテンセント(
00700)が4%の上昇となり、指数を押し上げた。4月出荷台数を発表したスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)も4%超上げた。中国ネット通販大手、JDドット・コム(JD)の香港セカンダリー上場を巡る報道を手掛かりに香港証券取引所(
00388)が物色されたほか、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)が高い。半面、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、香港不動産デベロッパーの新鴻基地産(
00016)がさえない。
中国企業指数構成銘柄では、ガス事業者の華潤ガス(
01193)、不動産デベロッパーの融創中国(
01918)、民営コングロマリットの復星国際(
00656)、建材の安徽コンチセメント(
00914)が上昇した。半面、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)、ビールメーカーの華潤ビール(
00291)などが売られた。