29日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.28%高の24643.59ポイントだった。中国企業指数は0.57%高の10040.87ポイント。メインボードの売買代金は概算で860億8000万HKドル。
ハンセン指数は高寄り後、徐々に上げ幅を縮小し、後場に入ってからは前日終値付近で推移した。世界各地で経済活動再開の動きがみられていることや、延期されていた中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)のスケジュールが決まったことが好感されたものの、指数は前日に約1カ月半ぶりの高値を付けた後とあって、利益確定の売りが重しとなった。また、あすからの連休を前に持ち高調整の動きも広がった。
ハンセン指数構成銘柄では、原油先物価格の上昇を受け、シノペック(
00386)やCNOOC(
00883)が高い。九龍倉置業地産(
01997)も買われた。香港では前日まで3日連続で新型コロナウイルスの新たな感染者が確認されておらず、業界の回復期待が高まった。半面、万洲国際(
00288)や中国旺旺(
00151)が売られた。イメージキャラクターを務める男性芸能人にスキャンダルが発覚した中国蒙牛乳業(
02319)は3%超下落した。
この他では、前引け後に2020年1−3月期決算を発表したスタンダード・チャータード(
02888)が6%超上昇。2020年6月中間決算で10−24%増益となる見通しを明らかにしたBYD(
01211)は8%近く上昇。来月6日から有料道路の料金徴収が再開されることを受け、深セン高速道路(
00548)や浙江高速道路(
00576)も買われた。半面、招商局港口控股(
00144)が10%超下落。非公開化が伝わり前日に急騰していたが、公告でこれを否定した。