31日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比1.85%高の23603.48ポイントだった。中国企業指数は2.05%高の9594.77ポイント。メインボードの売買代金は概算で1133億4000万HKドル。
ハンセン指数は終始プラス圏で推移した。前日の米株高が好感されたほか、先週末に成立した米政府の巨額経済対策法案をはじめ、主要国が講じる景気刺激策に対する期待が買いを支えた。寄り付き前に中国国家統計局と中国物流採購聯合会が発表した2020年3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を大幅に上回ったこともポジティブサプライズとして受け止められたもよう。ただ、世界の新型コロナウイルス感染者数が増え続ける中、先行き懸念から上値追いの動きは限られた。本土市場で上海総合指数が伸び悩んだこともあり、中盤には上げ幅を一時縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)とCNOOC(
00883)が大幅高。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が原油市場について協議することで合意したと伝わり、原油相場の持ち直しを期待する買いが入った。恒隆地産(
00101)、ホンコン・チャイナガス(
00003)など香港地場系銘柄の一角が大幅高。アジア生保のAIAグループ(
01299)が約3%の上昇となり、指数を押し上げたほか、中国銀行(
03988)、中国工商銀行(
01398)、中国人寿保険(
02628)など本土金融株が総じて堅調。半面、2019年12月本決算が7割減益となった医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)や同業の石薬集団(
01093)が安い。欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の銀行に対して少なくとも2020年10月までは配当を実施しないように求めたことを嫌気して欧州金融のHSBC(
00005)が売られた。
中国企業指数構成銘柄では、基地局運営の中国鉄塔(
00788)、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)、不動産デベロッパーの龍湖集団(
00960)が高い。半面、中国版ゆうちょ銀行の中国郵政儲蓄銀行(
01658)が軟調。