中国国営新華社は27日、習近平国家主席が同日にトランプ米大統領と電話会談したと伝えた。習氏は新型コロナウイルスによる肺炎の発生以来、中国は常に公開、透明で責任ある態度で一貫しており、世界保健機関（WHO）や米国を含む関係国に感染の情報をタイムリーに提供してきたと強調。米国の感染拡大を心配しており、団結して防疫に取り組むべきだと呼びかけた。

　習氏はさらに、両国関係を改善するために米国が実質的な行動をとり、双方の共同努力で防疫などの分野で協力を強化し、衝突や対立のない、相互尊重とウィンウィンの関係を発展させるよう希望すると述べた。

　一方、トランプ氏は日本時間午後2時過ぎ、「（習氏との）非常に良い会話を終えたところだ」「中国はウイルスについて経験と理解を深めてきた。我々は緊密に協力している」とツイッターに投稿した。

　新型コロナウイルスを巡っては、トランプ氏が16日にツイッターで「中国ウイルス」と表現し、中国外交部の耿爽副報道局長が翌日の記者会見で「強烈に憤慨し、断固反対する」と語っていた。一方、ポンペオ米国務長官は25日、主要7カ国（G7）外相会合後の記者会見で「武漢ウイルス」と言い表し、中国が各国との情報共有などに十分に取り組んでこなかったと批判した。