27日の香港市場で、ハンセン指数は前日の欧米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ買いが先行か。主要国がそろって新型コロナウイルスに対する大規模な経済対策を実施し、景気を下支えすると期待が高まりそうだ。20カ国・地域(G20)の首脳は26日夜、テレビ会議を開き、パンデミックの経済的な打撃に対処するために「5兆米ドル超を投入する」との声明をまとめた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は同日、米テレビ番組で「政策手段に限界はない」と述べた。
26日のNY株式市場でダウ平均は3日続伸し、ほぼ2週ぶりの高値で終えた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント(
00700)やAIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)など大型株が総じて香港終値を上回って引けている。
中国の金融・財政政策に対する期待も根強い。中国本土の経済紙『中国証券報』は、預金準備率と金利の引き下げ余地は十分にあり、市中銀行の利ざやを確保するため預金基準金利を引き下げるとの観測が浮上していると指摘。新たな措置が打ち出されるのは「時間の問題」との見方を伝えた。また、決算発表のピークを迎え、業績を手掛かりとする物色が引き続き活発だろう。きょうはハンセン指数構成銘柄の中国中信(
00267)、シノペック(
00386)、中国建設銀行、中国神華能源(
01088)、中国工商銀行(
01398)、碧桂園(
02007)、中銀香港(
02388)が2019年12月本決算を発表する。