20日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに大幅反発。終値は前日比5.05%高の22805.07ポイントだった。中国企業指数は6.53%高の9118.67ポイント。メインボードの売買代金は概算で1712億7000万HKドルだった。
ハンセン指数はほぼ全面高で始まった。19日のNY市場で米株式相場と原油先物相場が反発した上、米国と欧州、日本、豪州、英国の中央銀行が相次いで金融緩和に動き、買い安心感につながった。ハンセン指数の前日終値は2016年12月23日以来、3年3カ月ぶりの安値だったとあって、幅広いセクターに買い戻しが波及。中国政府が数兆元規模の財政出動を計画中と伝わったことも投資家心理を支えた。指数は後場にじりじりと上げ幅を広げ、結局この日の高値で引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、大型株のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)がそろって大きく買われ、相場をけん引した。通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)とチャイナ・ユニコム(
00762)、カジノ事業者の銀河娯楽(
00027)、香港不動産デベロッパーの長江実業集団(
01113)は10%超上げた。中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)も軒並み高となった。半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が急落した。電力持ち株会社の電能実業(
00006)、電動工具メーカーの創科実業(
00669)も売られた。
そのほかでは、油田サービスの中海油田服務(
02883)や製薬の上海復旦張江バイオ(
01349)、5G関連の中国鉄塔(
00788)の急騰が目立った。業績を手掛かりとする売買が活発で、前引け後に2019年12月本決算を発表した中国海外宏洋(
00081)と深セン国際(
00152)がともに15%前後の大幅高だった半面、新天緑色能源(
00956)は急落した。