16日のNY株式相場は急反落。米国時間日曜夕にFRBが1.00%の緊急利下げと米国債などを7000億米ドル買い入れることを発表したものの、かえって新型コロナウイルス感染拡大の影響の大きさが意識されたほか、終盤にトランプ米大統領がコロナウイルスの感染拡大が8月まで続くかもしれないと発言したことで米景気後退懸念が一段と強まった。ダウ平均は寄り付き直後に3月に入り3度目のサーキットブレーカーが発動され、再開後に2798米ドル安まで下落した。その後1417米ドル安まで下落幅を縮小したものの、取引終盤に3069米ドル安まで下落し、2997.10米ドル安(-12.93%)の20188.52米ドルで終了。終値は2017年2月9日以来、3年1カ月ぶりの低水準となった。下落率は先週12日の9.99%を上回り、1987年10月19日のブラックマンデー(-22.61%)以来の記録を更新した。S&P500も11.98%安と、ブラックマンデー以来の急落を記録。全11セクターが下落し、不動産、金融、ITなど9セクターが10%超下落した。ナスダック総合は12.32%安となり、ブラックマンデー(11.35%安)の記録を更新した。センチメントは一段と悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の57.83から82.69に上昇した。
米国の新型コロナウイルス感染者数は3774人に急増し、死者数は69人に増加。米疾病管理予防センター(CDC)は50人以上のイベントのキャンセルを要請し、ニューヨーク、ジュージャージー、コネチカット州などでは50人以上の飲食やイベントを禁止した。全米のカジノが閉鎖されたことでMGMリゾーツ・インターナショナルが33.61%安、ウィン・リゾーツが24.43%安となったほか、カプリ・ホールディングスやタペストリーも約30%下落した。一方、空運株は政府の支援策を好感しアメリカン・エアライン・グループが11.25%高となったほか、デルタ航空も19%安まで下落後、6.65%安で終了した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 20917.53 21768.28 20116.46 20188.52 -2997.10 -12.93
S&P500 2508.59 2562.98 2380.94 2386.13 -324.89 -11.98
NASDAQ 7392.73 7422.20 6882.86 6904.59 -970.28 -12.32
CME225先物 18025.00 18025.00 15860.00 16220.00 -620.00 -3.68
FT100 5151.08 5151.08 5151.08 5151.08 -215.03 -4.00
DAX 8728.48 8967.11 8255.65 8742.25 -489.83 -5.30
為替(ドル/円) 107.09 107.54 105.14 105.92 -1.16 -1.08
WTI先物 33.75 33.75 28.03 28.70 -3.03 -9.55
金(Gold)先物 1563.80 1574.80 1450.90 1486.50 -30.20 -1.99
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。