週明け16日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に4営業日続落。前場終値は前営業日比2.19%安の23507.13ポイントだった。中国企業指数は2.63%安の9396.54ポイント。メインボードの半日の売買代金は概算で677億1000万HKドルだった。
ハンセン指数は前週末終値から3%近く下げて寄り付き、その後も下落率が2%前後の水準で推移した。米連邦準備理事会(FRB)が15日に事実上のゼロ金利政策に踏み切ったものの、新型コロナウイルスの世界的な感染は歯止めがかからないなかで金融緩和だけでは景気の減速は避けられないとの見方から売りが優勢となったもよう。中国人民銀行(中央銀行)は16日付で銀行の預金準備率を引き下げたが、同日の中期貸出制度(MLF)の1年物金利は据え置いた。MLF金利は事実上の政策金利とされる最優遇貸出金利(LPR)の算出基準になるだけに、LPR引き下げを期待していた投資家が失望売りを出した。午前に発表された1−2月の中国の主要経済指標が市場予想を超える下落だったことも、地合いを悪化させた。
個別では、中国インターネットサービス大手テンセント(
00700)や欧州の銀行最大手HSBC(
00005)、保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)が大きく売られ、相場の重荷となった。スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)と舜宇光学科技(
02382)、電動工具メーカーの創科実業(
00669)の下げがきつい。半面、石油株のシノペック(
00386)が大幅に続伸。不動産株の新鴻基地産(
00016)、恒基兆業地産(
00012)、中国海外発展(
00688)が買われている。