9日のNY株式相場は急反落。新型コロナウイルスの感染拡大が続き世界的景気後退懸念が強まるなか、原油相場が暴落したことでセンチメントが大きく悪化。株式などのリスク資産が売られ、安全資産とされる米国債や円などが買われた。先週のOPECプラス会合で減産協議が決裂し、週末にはサウジアラビアが増産姿勢を示したことで原油相場が暴落。NY原油は先週末の41米ドル台から一時27米ドル前半まで売り込まれた。S&P500は寄り付き直後に7%安と急落し、15分間のサーキットブレーカーが発動された。ダウ平均は2013.76米ドル安(-7.79%)と2008年10月の金融危機(リーマンショック)以来の下落率を記録。ダウ・インクが20%超下落したほか、ボーイング、アップル、ゴールドマン・サックス、ホーム・デポ、キャタピラーも大幅に下落し、それぞれダウ平均を100米ドル以上押し下げた。S&P500とナスダック総合もそれぞれ7.60%安、7.29%安で終了し、3指数がそろって急落。投資家の不安心理を示すVIX指数は、先週末の41.94から一時62.12まで上昇し、54.46で終了した。
S&P500は全11セクターが下落。原油相場の暴落を受けてエネルギーが20.08%安となったほか、米10年債利回りが先週末の0.70%台から一時0.31%台に低下したことで、金融も10.91%安となった。このほか、素材、資本財、IT、不動産が7-9%下落した。一方、生活必需品、ヘルスケア、公益などのディフェンシブ・セクターは相対的に小幅な下落にとどまった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 24992.36 24992.36 23706.07 23851.02 -2013.76 -7.79
S&P500 2863.89 2863.89 2734.43 2746.56 -225.81 -7.60
NASDAQ 7957.93 8243.31 7943.16 7950.68 -624.94 -7.29
CME225先物 20110.00 20110.00 18505.00 18875.00 -535.00 -2.76
FT100 5965.77 5965.77 5965.77 5965.77 -496.78 -7.68
DAX 10690.08 10995.22 10556.64 10625.02 -916.85 -7.94
為替(ドル/円) 104.39 104.57 101.25 102.24 -2.15 -2.05
WTI先物 32.87 34.88 27.34 31.13 -10.15 -24.59
金(Gold)先物 1692.60 1704.30 1658.00 1675.70 3.30 0.20
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。