27日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.31%高の26778.62ポイントだった。中国企業指数は0.87%高の10593.11ポイント。メインボードの売買代金は概算で1104億6000万HKドルと、商いが膨らんだ。
ハンセン指数は中盤までマイナス圏で推移。前日に続き、新型肺炎の感染拡大や、これによる世界経済への影響を警戒した売りが優勢となった。ただ、後場に入り、中国人民銀行(中央銀行)の副行長が記者会見で、ターゲットを絞った預金準備率の引き下げを含めた追加の支援策に言及したことが伝わると空気が一変。金融緩和期待が再び高まるなか、指数は急速に下げ幅を縮め、プラス圏に浮上した。
ハンセン指数構成銘柄では、本土大手国有銀行の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)がそろって大幅高。医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)、不動産大手の華潤置地(
01109)、政府系コングロマリットの中国中信(
00267)が大きく買われた。半面、後場から取引を再開した九龍倉置業地産(
01997)が6%超下落。前引け後に本決算を発表したマカオカジノの銀河娯楽(
00027)や同業のサンズ・チャイナ(
01928)が売られた。
中国企業指数構成銘柄では、セメント大手の安徽コンチセメント(
00914)やインフラ建設大手の中国交通建設(
01800)が大幅高。大手国有銀行の中国農業銀行(
01288)、大手鉄道車両メーカーの中国中車(
01766)などが大きく上昇した。半面、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)が安い。「5G」関連銘柄の中国鉄塔(
00788)、ビール大手の華潤ビール(
00291)がさえなかった。