27日の香港市場は売り優勢で始まるか。26日の米NY株式相場はハイテク株が主力のナスダック総合が反発したものの、ダウ平均が5営業日続落。朝方は買いが優勢だったが、新型肺炎の世界的な感染拡大や米長期金利の低下を警戒した売りに押された。新型肺炎を巡っては、南米ブラジルで感染者が確認され、世界5大陸すべてに感染が拡大。米食品医薬品局(FDA)高官が「どう見てもパンデミックの瀬戸際」と発言したことなどが伝わった。世界経済への影響が懸念されるなか、香港市場では週末29日に発表される中国の2月製造業購買担当景気指数(PMI)をはじめ、経済指標への警戒感が徐々に意識されてくるだろう。
もっとも、ハンセン指数は前日に3週間ぶりの安値圏まで下落しているだけに、自律反発狙いの買いが入りやすい環境。減税措置といった中国当局の経済対策に対する期待も相場の支援材料となりそうだ。26日の香港株の米国預託証券(ADR)は中国IT大手のテンセント(
00700)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)が香港終値を下回った半面、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、中国通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)が上回った。
なお、きょうはハンセン指数構成銘柄の銀河娯楽(
00027)が2019年12月本決算を発表。決算発表や業績見通しを受けた個別物色も活発となるだろう。