20日前場の香港株式市場でハンセン指数は反落。前場終値は前日比0.81%安の27431.60ポイントだった。中国企業指数は0.75%安の10826.85ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で535億HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。寄り付き後に中国人民銀行(中央銀行)が実質的な政策金利である最優遇貸出金利(LPR)の引き下げを発表。ただ、金融緩和期待に一服感が広がったことに加え、米ドルの上昇を受けた新興国からの資金流出懸念も意識されるなかで、売りの動きが強まった。指数は寄り付き後に相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(前引け時点で27682ポイント)を上回る場面もみられたが、マイナス圏に沈んだ中盤以降はおおむね27400ポイント台でのもみ合いを続けた。
個別では、不動産株の華潤置地(
01109)や中国海外発展(
00688)の下げが目立ったほか、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土国有銀行大手の中国銀行(
03988)が安い。半面、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)が9%近く上昇。米テスラが寧徳時代新能源科技(CATL)製のリン酸鉄リチウム(LFP)電池の購入で合意したと伝わり、同社が生産するLFP電池の需要が拡大するとの思惑が広がった。このほか、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)が買われた。