週明け17日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.52%高の27959.60ポイントだった。中国企業指数は0.87%高の10957.84ポイント。メインボードの売買代金は概算で956億HKドル。
ハンセン指数は前週末の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いたものの、ほどなくしてプラス圏に切り返した。中国人民銀行(中央銀行)による中期貸出制度(MLF)の金利引下げを受けて本土市場が大きく上昇したことを好感。MLF金利は事実上の政策金利とされる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)の算出基準となっており、20日発表予定のLPRが引き下げられる公算が大きくなった。もっとも、ハンセン指数は心理的節目の28000ポイント付近では上値が重く、序盤以降は同水準付近でのもみ合いに終始した。
ハンセン指数構成銘柄では、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が4%超の上昇。中国の習近平主席が自動車など高額消費の安定確保に言及したことが材料視されたもよう。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)も上昇が目立った。交通銀行(
03328)、中国人寿保険(
02628)など本土銀行株も堅調。半面、電動工具大手の創科実業(
00669)が逆行安。マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、石油メジャーのCNOOC(
00883)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、石炭大手の中国神華能源(
01088)がさえない。
中国企業指数構成銘柄では、上場企業の増資や、戦略的投資家の出資受け入れなどに関する当局の規制緩和を好感して証券の海通証券(
06837)、中信証券(
06030)が大幅高。スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)、基地局運営の中国鉄塔(
00788)、保険株の中国太平洋保険(
02601)が買われた。半面、ビール大手の華潤ビール(
00291)、中国版ゆうちょ銀行の中国郵政儲蓄銀行(
01658)が安い。