大和証券キャピタル・マーケッツは最新リポートで、中国平安保険（02318）が2020年1−3月期に示した販売力に失望させられた上、新型肺炎が拡大していることを理由に、投資判断を「ホールド」から「アンダーパフォーム」に引き下げた。目標株価も94.0HKドルから85.0HKドルへ9.6％下方修正した。2020年の新契約価値（NBV）伸び率は3.6％へ一段と減速すると予想し、2019−20年の税引き後営業利益と純利益の増加率をそれぞれ1−2％、1−5％へ引き下げた。香港経済紙『信報』が11日伝えた。

　大和は、オンライン販売では下押し圧力が和らぐ可能性があるものの、オンライン販売の商品は一般的に利幅が小さく、契約価値への貢献が少ないと指摘。さらに中国平安保険のフィンテック戦略は市場から過大評価を受けており、実際にはフィンテック戦力と中核事業である生命保険業務が矛盾するときがあるとの見方を明らかにした。

　中国平安保険の株価は日本時間午後4時20分現在、前日比0.82％高の91.95HKドルで推移している。