週明け10日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落した。前場終値は前日比0.77%安の27193.17ポイントだった。中国企業指数は0.76%安の10623.69ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で601億HKドルだった。
ハンセン指数は前週末の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた後、マイナス圏でもみ合った。新型肺炎への懸念が引き続き重荷。感染拡大に収束の兆しがみえないなか、きょうは上海市や広東省など一部の地域で企業が活動を再開。Uターンラッシュで感染のさらなる拡大が警戒された。一方、各企業の本格的な操業再開までは時間が掛かると見る向きが多く、新型肺炎が中国経済に及ぼす悪影響が嫌気された。もっとも、本土市場で上海総合指数が一時プラス圏に浮上すると、ハンセン指数は下げ幅を縮小する場面もあった。
個別では、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が安い。前週末に逆行高を演じた通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が反落。時価総額の大きいアジア生保のAIAグループ(
01299)や、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)など本土金融株が売られ、指数を押し下げた。半面、欧州金融のHSBC(
00005)が1%超の上昇。衛生用品メーカーの恒安国際集団(
01044)や、医療関係者などが使用する「N95マスク」の防護基準を満たした空気ろ過装置搭載の自動車を国内で初めて量産すると発表した吉利汽車(
00175)が買われた。