6日の香港市場は米株高を好感して買い優勢で始まるか。5日の米NY株式相場は主要3指数がそろって3日続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合とS&P500が史上最高値を更新。新型肺炎の治療薬が発見されたとの報道や、強い米経済指標などが買い材料となった。政府系資金の動員が伝わる中国本土相場が上昇していることも香港市場を支えるだろう。5日の香港株の米国預託証券(ADR)はIT大手のテンセント(
00700)や欧州金融大手のHSBC(
00005)といった大型銘柄を中心に香港終値を上回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を220ポイント超上回る水準で寄り付き、節目の27000ポイントを回復することになる。
もっとも、新型肺炎を巡っては、発生地の湖北省に続き、浙江省の一部都市・地区が「封鎖」措置を発表。香港に隣接する広東省でも感染者数が増加しており、「今後の相場を楽観視するのは早い」(香港経済日報)との声も聞かれる。直近の米株高についても、新型肺炎の影響が小さいことが背景にあるとされ、現時点で香港相場が引き続き米株の動きに追随するとの期待は高まりづらいだろう。