2020-02-05 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】続伸か、米中株高を好感 中国当局のA株相場買い支えに期待
5日の香港市場は米株高の流れを引き継いで続伸か。4日のNY株式相場はダウ平均が続伸し、ナスダック総合が史上最高値を更新。「中国人民銀行(中央銀行)がプライムレートと預金準備率の引き下げを実施する可能性が高い」とロイター通信が報じ、中国の景気回復期待が高まった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国インターネットサービス大手テンセント(
00700)や保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、中国携帯通信最大手チャイナ・モバイル(
00941)など主要銘柄が総じて香港終値を上回って引けた。
中国当局が本土A株相場を買い支えるとの観測も投資家心理を支えそうだ。『香港経済日報』は、4日の本土市場で安く始まった各指数が上げに転じて終えた背景には「暴力救市(力づくの市場救済)」があったと伝えた。「国家隊」と呼ばれる中国政府系の資金が動員されたとの見方だ。『上海証券報』によると、中国本土の保険大手各社のエクイティ投資部門が春節(旧正月)連休明けに株式市場へ投じた金額は100億元を超えた。中国証券監督管理委員会がファンドに対し株式を売り越さないよう指導し、本土のファンド20社から計18億元を超える資金が株式市場へ流入したという。
もっとも、香港市場には国家隊の資金は流入せず、人民銀の資金供給オペから直接的な影響は受けないことから、「反発力はあまり強くない」(香港経済日報)との声が出ている。ハンセン指数が心理的節目の27000ポイントに近づくと上値が重い展開がありそうだ。