30日の香港株式市場でハンセン指数は大幅続落。終値は前日比2.62%安の26449.13ポイントだった。中国企業指数は2.77%安の10325.09ポイント。メインボードの売買代金は概算で1243億9000万HKドルと、連日で商いが膨らんだ。
ハンセン指数は終日マイナス圏で推移した。湖北省武漢市で発生した新型肺炎の拡散や、経済への影響に対する警戒感が高まるなかで、リスクオフの動きが加速。同肺炎を巡っては世界保健機関(WHO)が日本時間30日夜に緊急会合を開き、国際的な緊急事態と判断するかどうかを検討する。指数は序盤以降、ほぼ一本調子で下げ幅を拡大。結局、終値ベースで昨年12月10日以来、およそ1カ月半ぶりの安値を付けた。
個別ではハンセン指数構成銘柄が全面安。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)や舜宇光学科技(
02382)が7%台の下落となったほか、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)が大幅安。アジア生保のAIAグループ(
01299)や本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)も大きく売られた。
H株では、通信機器大手の中興通訊(
00763)や通信支援サービス会社の中国通信服務(
00552)が安い。ネット保険大手の衆安在線財産保険(
06060)、自動車メーカーの広州汽車集団(
02238)などが大きく売られた。半面、製薬会社の上海復旦張江バイオ(
01349)が逆行高。産金大手の招金鉱業(
01818)、鉄鋼メーカーの重慶鋼鉄(
01053)が買われた。