27日のNY株式相場は大幅続落。中国武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で世界的景気減速懸念が強まった。中国では新型肺炎の感染拡大防止のため春節の連休が2日延長され、企業の営業休止も長期化する見通しとなり、景気への悪影響が懸念された。米国株は、旅行・レジャー関連株や原油安を受けたエネルギー株が大幅安となったほか、サプライチェーンへの不安から半導体株も軒並み下落した。ダウは一時549米ドル安まで下落し453.93米ドル安(-1.57%)と大幅に5日続落。下げ幅は昨年10月2日以来の大きさとなった。30の構成銘柄は、ウォルマート(+1.30%)やファイザー(+0.85%)など5銘柄が上昇したものの、インテル(-4.06%)、キャタピラー(+3.31%)、ウォルト・ディズニー(-2.98%)、アップル(-2.94%)など25銘柄が下落した。S&P500も1.57%安と続落。エネルギー(-2.76%)、IT(-2.36%)を筆頭に全11セクターが下落した。ハイテク株主体のナスダック総合も1.89%安と続落。年初来ではダウ平均が0.01%安とわずかながらマイナス圏となり、S&P500が0.40%高、ナスダック総合が1.86%高となった。
新型肺炎の感染拡大で旅行・レジャー株が軒並み売られた。カジノ運営のウィン・リゾーツが8.06%安となりS&P500の下落率トップとなり、同業のラスベガス・サンズも6.75%安と下落率4位となった。クルーズ客船会社のロイヤル・カリビアン・クルーズも7.59%下落。空運株はアメリカン・エアラインズが5.54%安、ユナイテッド・エアラインズが5.21%安となり、デルタ航空も3.37下落した。商品相場の大幅安を受けて資源大手のフリーポート・マクモランは7.94%安となり、エネルギーのシュルンベルジェが5.06%安、エクソン・モービルが2.38%安となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 28542.49 28671.79 28440.47 28535.80 -453.93 -1.57
S&P500 3247.16 3258.85 3234.50 3243.63 -51.84 -1.57
NASDAQ 9092.46 9185.45 9088.04 9139.31 -175.60 -1.89
CME225先物 23395.00 23435.00 23030.00 23030.00 -280.00 -1.20
FT100 7412.05 7412.05 7412.05 7412.05 -173.93 -2.29
DAX 13374.99 13399.42 13195.28 13204.77 -371.91 -2.73
為替(ドル/円) 108.89 108.91 108.86 108.88 -0.01 0.00
WTI先物 53.70 53.71 52.13 53.14 -1.05 -1.94
金(Gold)先物 1580.50 1588.40 1575.30 1577.40 5.50 0.35
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。