23日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に反落。終値は前日比2.75%安の2976.53ポイントだった。深セン成分指数は3.52%安の10681.90ポイントと反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8090億3800万元だった。
上海総合指数は、湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を嫌気し、ほぼ全面安の展開。後場に入ってほどなく心理的節目の3000ポイントを下回ると、大引けにかけて下げ幅を拡大した。国家衛生健康委員会(NHC)が23日に発表したデータによると、現地時間23日午前0時の時点で感染者数は571人、死者数は17人だが、感染者数が最終的には6000人を上回る可能性があると武漢の医師が指摘したと伝わるなど、影響が懸念された。また、本土市場はあす24日から30日まで旧正月の大型連休に入ることから、持ち高調整の売りも相次いだ。指数は結局、昨年12月23日以来、1カ月ぶり安値を付けて取引を終えた。セクター別では、観光や宝飾品が全面安となったほか、証券などの下落も目立つ。半面、医療や医薬の一角が買われた。
A株市場では、中国国際航空(
601111)や中国東方航空(
600115)が3−4%下落。感染拡大を防ぐため、きょう23日から武漢の空港は閉鎖されている。映画館を運営する万達電影(
002739)は7%近く下落した。半面、血液製剤メーカーの上海莱士血液製品(
002252)が5%近く上昇した。
上海B株指数は3.47%安の248.58ポイント、深センB株指数は2.26%安の971.41ポイントといずれも大幅に反落した。