23日の香港市場は軟調な展開か。中国本土の新型肺炎の感染拡大を受けて、発生地の湖北省武漢市はきょうから公共交通機関の運行を一時停止すると発表。世界保健機関(WHO)も22日から対応協議のため緊急会合を開いている。世界経済や企業業績への影響は限定的との見方が広がっているものの、感染者数の増加が伝わっており、同問題は引き続き相場の重しとなるだろう。
また、中国本土ではあすから春節(旧正月)の連休が始まる。本土から相互取引制度を通じた香港株売買は前日から停止され、あすは本土市場が休場、香港市場が半日取引となる。連休後の新型肺炎の状況への警戒感も意識されるなか、投資家の持ち高調整が強まることが予想される。
なお、22日の米NY株式相場は高安まちまち。四半期決算や業績見通しが強弱材料となり、主要3指数はほぼ変わらずで終了した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)、国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)などが香港終値を下回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を150ポイント近く下回る水準で寄り付くことになる。