21日の中国本土株式市場で上海総合指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比1.41%安の3052.14ポイントだった。深セン成分指数は1.46%安の10953.41ポイントと反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6905億2600万元だった。
上海総合指数は終始軟調に推移した。安く寄り付いた後に下げ幅を拡大し、中盤以降はおおむね3060ポイント付近でもみ合った。終値は昨年12月31日以来の安値。湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に対する警戒感が強まり、週末から始まる春節(旧正月)連休を前にリスクを回避する動きが優勢。新型肺炎について中国政府の専門家チームのトップは「人から人に感染していることは間違いない」と20日に言明。感染がさらに拡大すれば春節の消費が冷え込む恐れがあるほか、連休明け後の経済活動にも影響を及ばしかねないとの見方が出ている。
ホテル・観光、酒造、航空・空港運営がほぼ全面安。感染拡大に伴う保険金支払いの増加への懸念から保険も軒並み売られた。半面、製薬、医療関連が逆行高。
A株市場では、建材の安徽コンチセメント(
600585)、スーパーマーケット大手の永輝超市(
601933)、自動車メーカーの上海汽車集団(
600104)が4%超の下落。保税店運営の中国国旅(
601888)や、航空大手の中国東方航空(
600115)、中国国際航空(
601111)、酒造の宜賓五糧液(
000858)、瀘州老窖(
000568)、通信設備の中興通訊(
000063)も下げが目立った。半面、医薬品メーカーの上海復星医薬(
600196)、東阿阿膠(
000423)、上海莱士血液製品(
002252)などが上昇した。
上海B株指数は1.30%安の257.29ポイントと3営業日ぶりに反落、深センB株指数は1.78%安の984.26ポイントと5営業日ぶりに反落した。