21日前場の香港株式市場でハンセン指数は大幅に続落。前場終値は前日比2.29%安の28136.04ポイントだった。中国企業指数は2.37%安の11062.83ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で683億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は安く始まり、じりじりと下げ幅を拡大。中国本土の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が警戒され、前場の安値圏で引けた。同ウイルスは人から人への感染は考えにくいとされていたが、中国の国家衛生健康委員会の幹部で呼吸器疾患臨床研究者の鐘南山氏が20日、国営中央テレビ(CCTV)のインタビューで「人から人に感染している」と言明。春節(旧正月)の連休入りを週末に控え、幅広いセクターで運用リスクを回避する売りが膨らんだ。
個別では、保険株のAIAグループ(
01299)、中国人寿保険(
02628)、中国平安保険(
02318)が軒並み安。テンセント(
00700)は大株主である馬化騰会長が先週、持ち株の一部を2年3カ月ぶりに売却し、嫌気した売りが出た。香港不動産株の恒隆地産(
00101)と九龍倉置業地産(
01997)も大幅安。吉利汽車(
00175)の続落も目立つ。一方、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)が逆行高を演じている。