10日のNY株式相場は反落。寄り前に発表された米12月雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)や平均賃金が市場予想を下回る弱い結果となったものの、ダウ平均が初の29000ドルに乗せるなど主要3指数がそろって取引時間中の史上最高値を更新した。しかし、その後は週末を控えた持ち高調整の動きが強まったほか、トランプ政権がイランに対する新たな経済制裁を発表し、中東情勢の先行き不透明感も意識され売りが優勢となった。ダウ平均は小幅に上昇してスタートすると一時52.17ドル高の29009.07ドルの高値を付けたが、終盤に167.80ドルまで下落し、133.13ドル安(-0.46%)の28823.77ドルと3日ぶりに反落して終了。 ファイザー(+1.54%)やコカ・コーラ(+0.34%)などが上昇したものの、ボーイングが1.91%安となり、1銘柄でダウ平均を約44ドル押し下げたほか、来週からの決算発表を控えトラベラーズ(-1.53%)やJPモルガン・チェース(-1.00%)なども下落した。S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.29%安、0.27%安と3日ぶりに反落となった。週間ではダウ平均が0.66%高、S&P500が0.94%高とともに反発し、ナスダック総合は1.75%高と5週続伸した。
米12月雇用統計は、NFPが+14.5万人となり、市場予想の+16.4万人を下回ったほか、11月分が+26.6万人から+25.6万人に、10月分が+15.6万人から+15.2万人に下方修正された。平均賃金も前年比+2.9%と前回や市場予想の+3.1%を下回った。一方、失業率は3.5%と前月と変わらずとなり約50年ぶりの低水準が続いた。センチメントは大きく悪化しなかった。投資家の不安心理を示すVIX指数は12.56ポイントと前日比+0.02ポイントの上昇にとどまった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 28977.52 29009.07 28789.10 28823.77 -133.13 -0.46
S&P500 3281.81 3282.99 3260.86 3265.35 -9.35 -0.29
NASDAQ 9232.95 9235.20 9164.66 9178.86 -24.57 -0.27
CME225先物 23740.00 23875.00 23640.00 23675.00 -125.00 -0.53
FT100 7587.85 7587.85 7587.85 7587.85 -10.27 -0.13
DAX 13533.46 13548.20 13483.31 13483.31 -11.75 -0.08
為替(ドル/円) 109.51 109.68 109.43 109.49 -0.02 -0.01
WTI先物 59.61 59.78 58.85 59.04 -0.52 -0.87
金(Gold)先物 1553.40 1564.10 1546.70 1560.10 5.80 0.37
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。