8日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比0.83%安の28087.92ポイントだった。中国企業指数は1.06%安の11079.79ポイント。メインボードの売買代金は概算で965億5000万HKドルだった。
ハンセン指数はほぼ全面安で始まった。イランが自国の革命防衛隊司令官が殺害された報復として、米軍が駐留するイラクの基地2カ所をミサイルで砲撃。投資家が運用リスク回避の売りを出した。指数は始値で割り込んだ心理的節目の28000ポイントを挟んだ狭いレンジでもみ合い、結局同水準を回復して終えた。イランのザリフ外相が日本時間8日午前、基地を対象とする報復攻撃が完了し、「エスカレーションも戦争も求めていない」と自身のツイッター上で述べたことから、開戦懸念がやや和らいだ。トランプ米大統領もミサイル攻撃について「現在、犠牲者と被害を確認している。今までのところはとても良い!」とツイッターに投稿。日本時間8日夜に公表する声明を見極めたいとの気分が市場に広がった。セクター別では、金融とコングロマリット、情報技術が安い。
ハンセン指数構成銘柄では、HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、中国人寿保険(02628)など金融株が軒並み下げ、相場の重荷だった。工具メーカーの創科実業(00669)、石炭大手の中国神華能源(01088)も大幅安。一方、豚肉大手の万洲国際(00288)と衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、中国政府系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)が買われた。
中国企業指数構成銘柄では、保険株の中国太平保険(00966)と新華人寿保険(01336)、中堅銀行の中信銀行(
00998)、証券大手の中信証券(
06030)が3%超下げた。前日に高かったスポーツ用品メーカーの安踏体育用品(
02020)は大幅に反落。半面、広東省政府系コングロマリットの粤海投資(
00270)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)が小幅ながら反発した。