3日のNY株式相場は大幅反落。年明け2日の取引では主要3指数がそろって史上最高値を更新したが、3日の取引では米国がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したと発表したことで中東の地政学リスクが高まったほか、米12月製造業PMIが10年ぶりの水準に悪化したことで3指数が大幅に反落した。リスク回避の流れが強まり安全資産とされる金や米国債、円が買われた一方、米国株は景気敏感株を中心に幅広い銘柄が売りに押された。前日に330米ドル高となったダウ平均は一時368米ドル安まで下落し233.92米ドル安(-0.81%)と3営業日ぶりに反落した。S&P500も0.71%安と3日ぶりに反落。不動産(+1.62%)と公益(+0.11%)が上昇した一方、素材(-1.62%)を筆頭に金融(-1.10%)、IT(-1.06%)など9セクターが下落した。
朝方に発表された米12月製造業PMIは47.2と前回の48.1、市場予想の49.0を下回った。5カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回り、2009年6月の46.3以来、10年ぶりの水準に悪化した。回復が期待された製造業景気指数の悪化や中東情勢の緊迫化に加え、北朝鮮の動向やトランプ米大統領の弾劾問題なども意識され、センチメントが大きく悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比+1.55の14.02ポイントに上昇した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 28553.33 28716.31 28500.36 28634.88 -233.92 -0.81
S&P500 3226.36 3246.15 3222.34 3234.85 -23.00 -0.71
NASDAQ 8976.43 9065.76 8976.43 9020.77 -71.42 -0.79
CME225先物 23680.00 23775.00 23140.00 23290.00 -350.00 -1.48
FT100 7622.40 7622.40 7622.40 7622.40 18.10 0.23
DAX 13266.39 13282.74 13120.72 13219.14 -166.79 -1.24
為替(ドル/円) 108.54 108.62 107.84 108.06 -0.47 -0.43
WTI先物 61.18 64.09 61.13 63.05 1.87 3.06
金(Gold)先物 1531.70 1556.60 1530.40 1552.40 24.30 1.59
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。