27日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら反発。前場終値は前日比0.05%高の26926.30ポイントだった。中国企業指数は0.04%高の10621.99ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で412億9000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の小高く寄り付いたあと前日終値付近でもみ合い、プラス圏で前場の取引を終えた。米中通商協議「第1段階合意」について、トランプ米大統領とコンウェイ大統領上級顧問が26日、相次いで期待感をにじませたことが好感された。一方で、中国国家統計局が午前、19年1−10月の工業企業利益が前年同期比2.9%減、10月単月ベースで9.9%減だったと発表。中国の景気減速懸念がくすぶるほか、米国の感謝祭の祝日(28日)を前に買い控える動きも強く、模様眺めの展開だった。
個別では、香港独占鉄道事業者の香港鉄路(
00066)が約3%高。ゴールドマン・サックスが香港情勢の収束と乗客数の回復を折り込み、投資判断を引き上げたことが材料になった。前日安かったスマートフォン向け部品の瑞声科技(
02018)、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)も買われた。半面、19年1−9月期決算が2%増益にとどまった医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)は約5%の大幅安。時価総額の大きいアジア生保大手のAIAグループ(
01299)も続落した。
このほか前日に新規上場した中国電子商取引(EC)最大手のアリババ集団(
09988)は3%高だった。