26日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅続伸。終値は前日比0.03%高の2907.06ポイント。深セン成分指数は0.53%高の9677.23ポイントと5営業日ぶりに反発した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3936億4300万元だった。
上海総合指数は方向感に乏しく、前日終値を挟んだ一進一退の展開に終始した。中国国営新華社は26日、中国の劉鶴副首相が同日午前にライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ムニューシン財務省長官と電話協議を行い、「問題の解決について共通認識を得た」などと伝えたものの、米中協議の先行き不透明感が根強い中で市場の反応は限られた。一方、金融市場の指数算出を手掛けるMSCIによるA株組み入れ比率の引き上げ(15%から20%)をきょう大引け後に控え、外資の流入が相場を支えた。香港市場から本土株を売買する相互取引はきょうが214億元の買い越しとなり、前日(24億元)の約9倍に達した。
セクター別では、造船、貴金属、農業関連、酒造の一角が高い。半面、前日に高かった鉄鋼、石炭、セメントが売られた。インフラ建設、防犯設備もさえない。
A株市場では、免税店運営の中国国旅(
601888)、空港運営会社の上海国際機場(
600009)や、京東方科技集団(
000725)、大族激光科技産業集団(
002008)などハイテク関連の一角が高い。証券会社の招商証券(
600999)、生保大手の中国人寿保険(
601628)など金融株の一角が堅調。半面、鉄鋼メーカーの宝山鋼鉄(
600019)、アンガン・スチール(
000898)、インフラ建設の中国交通建設(
601800)が利益確定売りに押された。不動産開發の万科企業(
000002)も反落。創業者で名誉会長を務める王石氏が2019年本決算について「非常に良い」と発言したことを受けて前日に急伸したが、同社は「王氏は会社の業績というインサイダー情報を把握していない」とコメントした。
上海B株指数は3.16%安の246.38 ポイントと反落、深センB株指数は0.17%高の903.10ポイントで5営業日ぶりに反発した。