週明け18日の香港市場は、前週末の米株高を好感して買い先行も上値の重い展開か。15日のNY市場では、米中通商合意への期待が高まったことで主要3指数がそろって史上最高値を更新した。前日引け後にクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が中国との貿易協議は合意に近づいていると発言したほか、欧州時間ではロス米商務長官の「米中はほぼ確実に合意するだろう」との発言が好感された。
ただ、香港では依然としてデモ隊と警察の衝突が続いている。17日には香港理工大学でデモ隊の放った矢が警官のふくらはぎに刺さったほか、火炎瓶を投げるなどしたため、警察が放水や催涙ガスなどで応戦し、校内は一時、騒然となった。警察は今後、命に関わるような武器を用いて攻撃があった場合、実弾を使用する可能性も示しており、緊迫化する香港情勢が相場の重しとなりそうだ。また、アリババ・グループが香港市場への重複上場に向け、20日まで公募を実施しており、需給悪化が懸念される。
15日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、CNOOC(
00883)が香港終値を上回って引けた半面、中国建設銀行(
00939)や中国銀行(
03988)が下回って引けた。