15日のNY株式相場は上昇。米中通商合意への期待が高まったことで主要3指数がそろって史上最高値を更新した。前日引け後にクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が中国との貿易協議は合意に近づいていると発言したほか、欧州時間ではロス米商務長官の「米中はほぼ確実に合意するだろう」との発言が好感された。トランプ政権が求める病院の治療費開示計画の内容が好感されたヘルスケア株の上昇も相場を押し上げた。ダウ平均は222.93米ドル高(+0.80%)の28004.89米ドルと反発。7月11日に27000米ドルに乗せた後、約4カ月でさらに1000米ドル上昇した。30の構成銘柄はユナイテッドヘルスが5.3%高となり1銘柄でダウ平均を92米ドル押し上げたほか、中国事業の比率が高いキャタピラー、アップル、ボーイングも1%超上昇した。S&P500も0.77%高と4日続伸。11の業種別指数はヘルスケア(+2.21%)を筆頭に、素材(-0.07%)を除く10業種が上昇した。ハイテク株主体のナスダック総合も0.73%高と3日ぶりに反発し、主要3指数そろっての史上最高値更新となった。
週間ではダウ平均が1.17%高と4週続伸し、S&P500が0.89%高と6週続伸、ナスダック総合が0.77%高と7週続伸となった。S&P500は2017年秋の8週続伸以来の長期連騰となった。年初来では、ダウ平均が20.05%高、S&P500が24.48%高、ナスダック総合が28.72%高となった。
この日発表された米経済指標は軟調なものが多かった。10月小売売上高は前月比+0.3%と前月の+0.1%や予想の+0.2%を上回ったが、同自動車を除くは+0.2%と予想の+0.4%を下回った。11月NY連銀製造業業況指数や10月鉱工業生産指数なども市場予想を下回った。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 27843.54 28004.89 27843.54 28004.89 222.93 0.80
S&P500 3107.92 3120.46 3104.60 3120.46 23.83 0.77
NASDAQ 8524.48 8540.83 8506.80 8540.83 61.81 0.73
CME225先物 23150.00 23400.00 23120.00 23365.00 25.00 0.11
FT100 7302.94 7302.94 7302.94 7302.94 10.18 0.13
DAX 13261.72 13261.72 13172.89 13241.75 61.52 0.46
為替(ドル/円) 108.41 108.85 108.36 108.83 0.42 0.38
WTI先物 56.91 57.97 56.43 57.72 0.95 1.67
金(Gold)先物 1471.90 1472.10 1462.80 1468.50 -4.90 -0.33
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。