15日の香港株式市場でハンセン指数は小幅に3日ぶり小反発。終値は前日比0.01%高の26326.66ポイントだった。中国企業指数は0.02%安の10424.80ポイント。メインボードの売買代金は概算で620億1000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付いた。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が米国と中国の貿易協議について、第1段階の合意に「近づいている」と発言したことを好感。前日に約1カ月ぶり安値で終えただけに、買い戻しが先行した。ただ、勢いは続かず、買い一巡後は次第に上げ幅を縮小。米中交渉の根強い先行き不透明感や深刻化する香港情勢が意識される中、投資家の慎重な姿勢が目立った。本土市場で上海総合指数が心理的節目の2900ポイントを割り込み、終値ベースでおよそ2カ月半ぶりの安値を付けたことも嫌気され、終盤に指数はマイナス圏に沈む場面もあった。結局、かろうじて前日終値を上回って引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)が大幅に続伸。豚肉大手の万洲国際(
00288)が高い。中国国有銀行の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が上昇し、指数を支えた。前日に2%超下落したIT大手のテンセント(
00700)は一時マイナス圏で推移したが、小反発して引けた。半面、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)、石薬集団(
01093)が売られた。香港公益株の電能実業(
00006)も安い。
中国企業指数構成銘柄では、ガス会社の中国ガス(
00384)、新奥能源(
02688)、不動産デベロッパーの龍湖集団(
00960)が安い。大手民営コングロマリットの復星国際(
00656)、保険大手の中国人民保険(
01339)と傘下の中国人民財産保険(
02328)が売られた。半面、ビール大手の華潤ビール(
00291)、基地局運営の中国鉄塔(
00788)が大きく上昇した。