15日の中国本土株式市場で上海総合指数は反落。終値は前日比0.64%安の2891.34ポイントだった。深セン成分指数は1.01%安の9647.99ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4010億7500万元だった。
上海総合指数はおおむねマイナス圏で推移。米中貿易協議を巡って、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が第1段階の合意に「近づいている」と発言したことが伝わったものの、進展期待は限られた。当局の景気対策では、中国人民銀行が朝方に中期貸出制度(MLF)を通じて2000億元を市中銀行に供給したことを発表。金融緩和が意識されたが、景気減速への懸念は依然根強い。指数は後場に入ると下げ幅を拡大。節目の2900ポイントを下回り、結局、終値ベースで8月30日以来、およそ2カ月半ぶりの安値を付けた。
セクター別では、建設や建材の下げが目立ったほか、観光、繊維、家電などが安い。半面、通信キャリアやソフトウエアの一角が買われた。
A株市場では、インフラ建設大手の中国交通建設(
601800)や中国鉄建(
601186)が大幅安。血液製剤メーカー大手の上海莱士血液製品(
002252)、通信機器大手の中興通訊(
000063)、石炭大手の中国神華能源(
601088)が大きく売られた。半面、ハイテク銘柄の三七互娯網絡科技集団(
002555)や欧菲光集団(
002456)が高い。生保大手の中国人寿保険(
601628)が上昇した。
上海B株指数は1.15%安の255.22ポイントと6営業日続落、深センB株指数は0.54%安の901.40ポイントと反落した。