13日の香港市場は反落して始まるか。前日はハンセン指数が3営業日ぶりに反発し、心理的節目の27000ポイントを上回って終えただけに、利益をいったん確定する売りが出やすい。香港で抗議活動する学生と警官隊の衝突が続いていることも、投資家心理を冷やすだろう。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がきょう行う議会証言や、あす発表される中国の10月主要経済指標の内容見極めたいとして買い手控えムードが広がる可能性もある。
米中貿易協議の進展に対する期待が根強いなか、下値の堅い相場展開がありそうだ。トランプ米大統領は12日、ニューヨークの企業経営者会合で講演し、「第1段階の合意は署名が間近だ」と述べた。ただ、習近平国家主席との具体的な会談日程には言及せず、NY市場関係者から「新味に乏しい」との声が聞かれた。
12日のNY株式相場では、ダウ平均が前日比横ばい。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。時価総額が大きい中国建設銀行(
00939)や中国工商銀行(
01398)、チャイナ・モバイル(
00941)、AIAグループ(
01299)がそろって香港終値を下回って引けた。一方、きょうの香港市場で、テンセント(
00700)やキングソフト(
03888)が2019年7−9月期決算を発表する。