週明け11日の中国本土株式市場で上海総合指数は大幅に続落。終値は前営業日比1.83%安の2909.97ポイントだった。深セン成分指数も2.17%安の9680.57ポイントと続落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4229億9800万元だった。
上海総合指数は安く寄り付くと、ほぼ一本調子で下げ幅を拡大した。終値は9月30日以来、約1カ月半ぶりに安値を更新した。トランプ米大統領が中国側の発表した「関税撤廃で合意」を否定したことを受け、米中通商協議を巡る不透明感が再び意識され、リスクを回避する動きが次第に広がった。中国経済の先行き不安も投資家心理を悪化させた。中国国家統計局が9日に発表した2019年10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.8%の上昇となり、2012年1月以来の高いインフレ率に達した一方、生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)は3年3カ月ぶりの下落率となった。
セクター別では、貴金属、医療、化学肥料、通信の下げが目立つなど、全てのセクターで売りが優勢となった。
A株市場では、家電大手の海爾智家(
600690)、美的集団(
000333)、珠海格力電器(
000651)や、インフラ建設の中国鉄建(
601186)、中国交通建設(
601800)、鉄鋼メーカーの内蒙古包鋼鋼聯(
600010)の下げが目立った。航空大手の中国国際航空(
601111)、中国東方航空(
600115)がそろって売られた。紫光(
000938)、三安光電(
600703)、科大訊飛(
002230)、大族激光科技産業集団(
002008)などハイテク関連も安い。半面、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)が逆行高。生保大手の中国人寿保険(
601628)、養豚業者の牧原食品(
002714)がしっかり。
上海B株指数は1.44%安の259.86ポイントと続落、深センB株指数は0.96%安の909.16ポイントと3営業日ぶりに反落した。