週明け4日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続伸。終値は前営業日比1.65%高の27547.30ポイントだった。中国企業指数は1.80%高の10813.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で888億1000万HKドルだった。
ハンセン指数は堅調に推移した。高く寄り付いた後に上げ幅を拡大し、相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で27375.64ポイント)を回復。米中が今月中に「第1段階」の合意に達する期待が高まり、買い優勢で推移した。前週末1日に行った米中の閣僚級通商協議について、中国の商務部は「原則的な合意に達した」、米通商代表部(USTR)は「様々な分野で進展がみられた」との声明を出した。また、中国の通信設備大手、華為技術(ファーウェイ)についても、外電によるとロス米商務長官は「近く」米企業の部品輸出許可を付与する見通しを示した。指数は終盤に27500ポイント台に乗せ、今年8月初め以来、約3カ月ぶり高値を更新して終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)、中国生物製薬(
01177)が大幅高。時価総額の大きいアジア生保のAIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)や、本土金融株の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などが買われ、指数を押し上げた。前週末に安かった衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)は大きく反発した。半面、香港不動産関連のLink REIT(
00823)、中国通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)がさえない。
H株では、航空大手の中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)、中国東方航空(
00670)がそろって急伸。非鉄金属大手の中国アルミ(
02600)、生保会社の新華人寿保険(
01336)、建材大手の中国建材(
03323)、通信設備大手の中興通訊(
00763)の上昇が目立った。中国証券監督管理委員会(CSRC)の易会満主席が「H株全流通」改革を加速させるとの考えを示したことを手掛かりに国泰君安証券(
02611)、広発証券(
01776)など証券株が軒並み高。半面、前週末に高かった通信支援サービス会社の中国通信服務(
00552)、基地局運営の中国鉄塔(
00788)が反落した。原発大手の中国広核電力(
01816)、自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)、建機メーカーの中聯重科(
01157)なども逆行安。