30日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比0.44%安の26667.71ポイントだった。中国企業指数は0.64%安の10479.09ポイント。メインボードの売買代金は概算で752億8000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ、終始マイナス圏でもみ合ったまま引けた。午後には米中通商協議で米国が提示している米農産品年間500億米ドル規模の調達について「中国が確約を拒否した」と外電が報じ、下げ幅を拡大。前日には米政府高官が通商協議の「第1段階」合意書について、当初予定されていた来月の調印には間に合わないとも語っており、米中通商協議の先行き不透明感から市場に終始、慎重ムードが広がった。現地時間30日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控えた持ち高調整の売りや、軟調に推移した中国本土相場も重しとなった。
ハンセン指数構成銘柄では、原油安を受けて石油関連銘柄のペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)が売られた。不動産株の中国海外発展(
00688)、信和置業(
00083)、華潤置地(
01109)も安い。半面、医薬品大手の石薬集団(
01093)は約6%の大幅高。豚肉大手の万洲国際(
00288)も5月上旬以来の高値を更新した。1−9月期決算で前年同期比約2.9倍の純利益を計上した中国生保最大手の中国人寿保険(
02628)も買われた。
中国企業指数構成銘柄では、19年12月本決算が前年比最大43.0%の大幅減益見通しを明らかにした自動車・電池メーカー、BYD(
01211)が6%近く下げた。証券大手の海通証券(
06837)、中信証券(
06030)も安い。一方、国際オリンピック委員会(IOC)の公式ウエアサプライヤーに認定されたことを発表したスポーツ用品大手の安踏体育用品(
02020)が買われた。