15日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反落。終値は前日比0.07%安の26503.93ポイントだった。中国企業指数は0.07%安の10500.17ポイント。メインボードの売買代金は概算で756億8200万HKドル。
ハンセン指数は前日終値付近でもみ合った後、マイナス圏で軟調に推移した。11日まで開かれた米中の閣僚級通商協議で部分合意がなされ、対立激化への警戒感が後退したものの、中国の劉鶴副首相が貿易交渉のため月内にも改めて渡米する見通しだと伝わるなど先行き不透明感は根強く、相場の重しとなった。きょう午前に中国国家統計局が発表した2019年9月の生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)は前年同月比1.2%低下し、下落率が2016年7月以来3年2カ月ぶりの大きさとなったことで、景気減速への懸念も強まった。
ハンセン指数構成銘柄では、瑞声科技(
02018)が0.66%安。11月8日のハンセン指数構成銘柄の見直しで、美団点評(
03690)を新たに構成銘柄に追加する一方、瑞声科技を除外するとの観測が嫌気された。シノペック(
00386)も安い。9月下旬に米国が行った中国海運大手に対する制裁措置により、原油の輸送コスト上昇で利益率が低下しており、来月以降、製油業務の稼働縮小を計画しているとの報道が嫌気された。半面、9月の不動産販売額が前年同月比で31%増加した華潤置地(
01109)が0.85%高。
H株では、安徽コンチセメント(
00914)や中国建材(
03323)などセメント株が利益確定の売りに押された。半面、1−9月の保険料収入が21%増となった衆安在線財産保険(
06060)が9%近く上昇。大和証券キャピタル・マーケッツが保険セクターのトップピックに指定した中国人民財産保険(
02328)は2.75%高。