2019-10-15 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】上値の重い展開か、米中通商問題の先行きを懸念
15日の香港市場は、上値の重い展開か。米中が11日まで開いた閣僚級通商協議では部分合意がなされ、トランプ米政権は15日に予定していた対中制裁関税の引き上げを行わないと表明したが、12月に予定している関税引き上げについては保留しており、依然として先行きは不透明な状況だ。
一方、中国の税関総署が14日発表した2019年9月の米ドル建て貿易統計は、輸出が前年同月比3.2%減と市場予想を上回る下げ幅となっており、景気減速懸念が強まるなか、18日に発表される中国のGDP統計に注目が集まっている。香港情勢についても依然として解決の道筋は見えておらず、14日夜には米議会に「香港人権法案」の早期可決を求める集会が開かれた。
14日のNY株式相場は4日ぶりの反落。先週の米中通商交渉での暫定合意に関して新たな懸念が浮上した。トランプ米大統領は先週、米中が第1段階の合意に達したと表明したものの、外電が中国側は正式調印の前に追加交渉を望んでいると報じたことで通商問題の先行き懸念が再び高まった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は軒並み下落。中国建設銀行(
00939)やテンセント(
00700)、ホンコン・チャイナガス(
00003)などが香港終値を下回って引けている。