週明け14日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続伸。終値は前営業日比0.81%高の26521.85ポイントだった。中国企業指数は0.53%高の10507.85ポイント。メインボードの売買代金は概算で903億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は終始プラス圏で推移した。終値は9月18日以来、約1カ月ぶり高値を更新。米中が11日まで開いた閣僚級通商協議で部分合意し、トランプ米政権が15日に予定していた対中制裁関税の引き上げを行わないと表明したことを好感。本土市場で上海総合指数が心理的節目の3000ポイントを回復したことも安心感につながった。ただ、前週末の大幅上昇で今回の合意がある程度織り込まれたこともあり、上値は限られた。米中の合意署名まで3−5週間がかかるほか、隔たりの大きい技術移転の強制などに関する協議が始まる見通しとなっているため、先行き不透明感は残る。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額の大きい中国建設銀行(
00939)など中国国有銀行やIT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)が買われ、指数を押し上げた。中国による豚肉など米農産物の輸入拡大で恩恵を受ける万洲国際(
00288)が4%超の上昇となったほか、電動工具大手の創科実業(
00669)が大幅に続伸。広東省地方金融監督管理局の幹部が週末のフォーラムで、「マカオ証券取引所」の創設に言及したことが材料視され、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、サンズ・チャイナ(
01928)が買われた。前週末に大幅安の石薬集団(
01093)や同業の中国生物製薬(
01177)が反発。半面、9月の出荷量を発表したスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)が逆行安。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)や、九龍倉置業地産(
01997)、香港鉄路(
00066)など香港地場系銘柄の一角が売られた。
H株では、中国遠洋海運傘下の石油輸送会社、中遠海運能源運輸(
01138)が大幅に続伸。ディーゼルエンジン大手のウェイチャイ・パワー(
02338)、空港運営の北京首都国際機場(
00694)、中堅銀行の中国光大銀行(
06818)、中国原発最大手の中国広核電力(
01816)も上昇が目立った。半面、招金鉱業(
01818)など産金株が安い。風力発電の龍源電力(
00916)、華電福新能源(
00816)、通信設備大手の中興通訊(
00763)、損保大手の中国人民財産保険(
02328)が売られた。