11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4日続伸。終値は前日比0.88%高の2973.66ポイントだった。深セン成分指数も0.30%高の9666.58ポイントと4日続伸した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4565億3500万元。
上海総合指数は高くスタート。米中貿易協議の進展を見込む買いが先行した。トランプ米大統領が10日、同日から始まった中国との閣僚級貿易協議が「非常にうまくいっている」として、中国副首相と11日に会談すると述べたことで地合いが改善。前場には、協議の結果を見極めたい投資家が積極的な買いを手控え、上海総合指数が一時安く推移する場面もあった。しかし深セン市場で反落していた成分指数や新興企業市場「創業板」指数が上げに転じると、上海総合指数も前引けにかけて切り返した。来週前半に中国の貿易統計と物価統計が発表されるとあって終盤に下げ幅を縮めたものの、終値は国慶節連休前の9月24日以来の高水準となった。
サウジアラビア沖の紅海でイラン国営石油会社が保有する石油タンカーが爆発したと伝わり、石油株が大幅高。そのほかのセクターでは、金融や建材、港湾・海運が買われた。半面、通信機器、航空・宇宙、電子部品が高い。
A株市場では、上海浦東発展銀行(
600000)や平安銀行(
000001)などの中堅銀行と、海通証券(
600837)、中信証券(
600030)などの証券株が高い。石油化学の恒逸石化(
000703)、自動車部品の華域汽車系統(
600741).セメント大手の安徽コンチセメント(
600585)も大きく買われた。半面、ハイテク株の浙江大華技術(
002236)、東旭光電科技(
000413)、三安光電(
600703)が安い。
上海B株指数は0.31%高の269.13ポイント、深センB株指数は0.03%高の933.80ポイントと、ともに4日ぶりに反発した。