26日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ買い優勢で始まるか。25日の米NY株式相場は主要3指数がそろって反発。米中貿易摩擦の激化懸念が後退したことや、好決算企業への物色が相場を支えた。米中協議を巡っては、トランプ米大統領が記者団に対し「予想より早く合意に至るだろう」と発言。前日の香港市場ではトランプ大統領が24日に行った国連演説での強硬姿勢が嫌気されたが、一転して協議の進展期待が高まりそうだ。また、ハンセン指数は前日に節目の26000ポイントを割り込んだ後で、買い戻しの動きもみられるだろう。
もっとも、買い一巡後は上値が重くなるか。米中摩擦についてはトランプ大統領の発言に振り回される展開が続いており、警戒感は払拭されていない。中国の景気減速や香港情勢への懸念が根強いことも相場の重しとなりそうだ。また、来週の国慶節を前に、中国本土市場との相互取引制度を通じた「港股通(南向き取引)」があすから休場。持ち高調整の売りが出やすくなるだろう。
なお、25日の香港株の米国預託証券(ADR)は、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)やIT大手のテンセント(
00700)などが香港終値を上回った半面、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)や香港都市ガス事業者のホンコン・チャイナガス(
00003)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を40ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。