19日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日続落。終値は前日比1.07%安の26468.95ポイントだった。中国企業指数は0.89%安の10385.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で705億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付いた後マイナス圏に沈み、下げ幅を拡大。下落率は1%付近でようやく下げ渋ったが、9月3日以来、約2週間ぶりの安値をつけた。週明けに急騰した原油先物価格の下落や中国の景気減退への警戒感が相場の重荷に。香港情勢の混乱も収束する気配を見せず、19日午前に香港政府の陳茂浪・財政司司長が「19年7−9月の香港域内総生産(GDP)が前期比でマイナス成長となるのは必至」と発言したことも投資家心理を冷やした。米連邦公開委員会(FOMC)が追加利下げを決定したものの、織り込み済みで買い材料にはならなかった。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額が大きいアジア生保大手のAIAグループ(
01299)が3.04%安。米利下げを受けた利ざやの縮小懸念からハンセン銀行(
00011)や中国銀行香港子会社の中銀香港(
02388)など香港地場銀行も売られた。長江グループの長江実業集団(
01113)や長江和記実業(
00001)もさえない。半面、20日に発売される米アップルのスマートフォン「iPhone11」シリーズの予約販売が好調との報道からスマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)と舜宇光学科技(
02382)が逆行高。前日安かったニット大手の申洲国際集団(
02313)、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)も買われた。
中国企業指数構成銘柄では、中国最大のビールメーカー、華潤ビール(
00291)が2.92%安。不動産株の万科企業(
02202)、龍湖集団(
00960)、融創中国(
01918)も大きく下げた。半面、国家発展改革委員会(発改委)が1−8月の天然ガス消費量、輸入量とも前年同期比2桁成長だったと発表したことが材料になり中国ガス(
00384)が買われた。