17日の香港市場は軟調な展開となりそうだ。17−18日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見ムードが強まり、投資家が積極的な買いを手控えると予想する。市場は9月のFOMCでの追加利下げ決定を確実とみなしてきたが、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの石油施設が14日に無人機の攻撃を受け、原油価格が急上昇したことでにわかに不透明感が強まった。原油高が期待インフレ率を押し上げ、米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和にやや慎重になるとの観測が浮上した。
中国の景気減速懸念も不安材料。中国国家統計局が16日発表した8月の鉱工業生産(付加価値ベース)は前年同期比4.4%増と前月の4.8%増から縮小し、市場予想の5.2%増を大きく下回った。1−8月の固定資産投資は前年同期比5.5%増で、市場予想の5.6%増を下回った。
16日のNY株式相場はダウ平均が9営業日ぶりに反落。ハイテク株主体のナスダック総合も続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。大型株のHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)、チャイナ・モバイル(
00941)がそろって香港終値を下回って引けた。