12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.75%高の3031.24ポイントだった。深セン成分指数は0.67%高の9919.80ポイントと3日ぶりに反発した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5373億3300万元だった。
上海総合指数は高く寄り付いた後に上げ幅を縮め、前場半ばにはマイナス圏に沈む場面もあった。ただ、心理的節目の3000ポイントに近づく水準で下げ渋ると、その後は上向きに転じた。相場が約2カ月ぶりの高値圏で推移しているだけに、あすから始まる中秋節連休を控え朝方は利益確定売りが重荷となったが、下値の堅さを確認すると次第に買いが優勢。米中の緊張緩和を好感し、10月初めに予定されている閣僚級協議の進展に対する期待が相場を支えた。トランプ米大統領は11日、10月1日に予定していた対中制裁関税の引き上げを15日に先送りすると表明。中国も「善意の表明」として、米農産物の輸入を再開する可能性が伝わった。指数は後場後半に一段高となり、7月2日以来、約2カ月半ぶり高値を更新して終えた。
セクター別では、保険、通信キャリアが全面高。防犯設備、航空・空港運営、証券、通信設備も高い。半面、貴金属、宝飾品が売られた。
A株市場では、不動産デベロッパーの保利発展控股集団(
600048)、金地集団(
600383)、万科企業(
000002)が高い。証券の海通証券(
600837)、保険大手の中国平安保険(
601318)、中国人寿保険(
601628)や、テクノロジー関連の欧菲光集団(
002456)、立訊精密工業(
002475)が買われた。前日に大幅安の酒造大手、貴州茅台酒(
600519)が反発した。半面、小売り大手の永輝超市(
601933)、石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)が軟調だった。
上海B株指数は0.18%安の274.77ポイントと反落、深センB株指数は0.35%高の961.03ポイントと3日ぶりに反発した。