11日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比1.78%高の27159.06ポイントだった。中国企業指数は1.55%高の10565.01ポイント。メインボードの売買代金は概算で894億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付き、序盤は狭いレンジでもみ合い。前引けにかけて上げ幅が急拡大し、心理的節目の27000ポイントを上抜けた。後場は高く推移し、終値が8月1日以来ほぼ6週間ぶりの高値圏となった。銀行株と香港系不動産株が軒並み大きく買われ、相場を押し上げた。香港政府が農地から公営住宅地への用途変換の拡大を検討中と伝わり、材料視されたもよう。中国が米国に対し、追加関税の発動延期や通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への制裁緩和を条件に、米国製品の購入を増やすと提案したとの報道も投資家心理を支えた。幅広いセクターが上昇するなか、医療・ヘルスケアが逆行安を演じた。
ハンセン指数構成銘柄では、銀行大手のHSBC(
00005)と中国建設銀行(
00939)、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が買われ、相場の上昇を主導した。香港を地盤とする中銀香港(
02388)とハンセン銀行(
00011)も大幅高。恒基兆業地産(
00012)や九龍倉置業地産(
01997)など香港で不動産を手掛ける銘柄は軒並み大きく買われた。一方、製薬の中国生物製薬(
01177)と石薬集団(
01093)、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)が下げた。
中国企業指数銘柄では、前日大引け後に不動産販売統計を発表した龍湖集団(
00960)が3%超上昇。証券大手の中信証券(
06030)と海通証券(
06837)、保険会社の新華人寿保険(
01336)と中国太平保険(
00966)が高い。半面、前日高かったチャイナ・テレコム(
00728)が売られた。スポーツ医用品の安踏体育用品(
02020)は続落。