10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は7営業日ぶりに反落。終値は前日比0.12%安の3021.20ポイントだった。深セン成分指数も0.37%安の9964.93ポイントと7営業日ぶりに反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6962億9900万元と、商いは賑わった。
上海総合指数は小高く寄り付いたものの、直後にマイナス圏に沈むとその後は終始軟調に推移した。指数は前日まで6営業日続伸し、ほぼ2カ月ぶり高値を付けた後とあって、目先の利益を確定する売りが優勢となった。午前に発表された中国の8月の生産者物価指数(PPI)が3年ぶりの大幅マイナスになったことも、市場心理を冷やした。ただ金融緩和など景気支援策の拡大に対する期待を背景に、指数がきょうの安値圏(3005ポイント付近)まで下げる場面では下げ渋った。同水準で下値の堅さを確認すると、後場入り後は徐々に下げ幅を縮めた。セクター別では、銀行や保険、IT・電子、通信設備、海運などが売られる一方、医薬、造船、証券などが買われた。
A株市場では時価総額の大きい中国平安保険(
601318)、中国人寿保険(
601628)など保険株や、大型商業銀行の中国農業銀行(
601288)、中国銀行(
601988)などが賣られ、相場の下げを主導した。音声認識技術大手の科大訊飛(
002230)、ITサービス事業者の紫光(
000938)、オンラインゲームのプラットフォーム運営業者、三七互娯網絡科技(
002555)などハイテク関連株の下げも目立った。一方、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)がそろって買われ、相場を下支えした。前日ストップ高まで買われた通信機器メーカーの中興通訊(
000063)とLEDメーカーの三安光電(
600703)は続伸して終えた。
上海B株指数は0.13%安の274.82ポイントと7営業日ぶりに反落、深センB株指数は0.19%安の958.68ポイントと5営業日ぶりに反落した。